1. はじめに:レンタルサロンとは?
レンタルサロンとは、エステやマッサージ、ネイルなど様々な施術やレッスン、カウンセリングなどに利用できる個室空間を、時間単位や日単位でレンタルできるサービスのことです。
従来は、店舗を構えようとすると高額な初期費用や家賃、設備投資が必要でした。しかし、レンタルサロンを利用すれば、低コストで自分のペースで事業を始めることができます。
最近では、起業準備や独立を目指す方だけでなく、副業や趣味の活動、プライベートサロンを開設したい方など、幅広い層に利用されています。
利用シーン | 具体的な例 |
---|---|
美容系施術 | エステ、マッサージ、ネイル、まつげエクステなど |
レッスン・ワークショップ | ヨガ、ピラティス、フラワーアレンジメント、料理教室など |
カウンセリング・セラピー | コーチング、カウンセリング、整体、鍼灸など |
オフィスワーク | Web会議、面談、デスクワークなど |
撮影スタジオ | 商品撮影、ポートレート撮影など |
2. レンタルサロンを借りるメリット
レンタルサロンで事業を展開するメリットは、大きく分けて以下の4つが挙げられます。
(1) 低コストで開業できる
従来のサロン開業では、高額な初期費用が大きな負担となっていました。物件を契約し、内装工事費など設備投資で多額の資金が必要となるため、開業のハードルが高いとされてきました。
しかし、レンタルサロンを利用すればこれらの設備投資を抑え、低コストで開業を実現できます。
項目 | 内訳例 |
---|---|
物件取得費 | 敷金、礼金、保証金など |
内装工事費 | 壁や床の改装、照明設置など |
設備投資 | 施術ベッド、鏡、椅子、化粧台など |
上記はあくまで一例ですが、これらの費用を大幅に削減できる点が、レンタルサロンの大きなメリットと言えるでしょう。浮いた資金は、広告宣伝費やサービス向上のための費用に充てることができます。
(2) 集客の心配が少ない
レンタルサロンによっては、集客面でもメリットがあります。
集客サポート | 説明 |
---|---|
ホームページやポータルサイトへの掲載 | サロンの情報を掲載してくれるため、自分で宣伝する手間が省けます。 |
SNSでの拡散 | サロン側が積極的にSNSで情報を発信している場合、それを見たお客様が来店につながる可能性があります。 |
イベント開催 | サロン主催のイベントに参加することで、新規顧客獲得のチャンスが広がります。 |
これらの集客サポートを活用することで、自分で集客する手間を軽減できます。特に、開業したばかりで顧客獲得に不安を感じている方には大きなメリットと言えるでしょう。ただし、レンタルサロンによって集客サポートの内容は異なるため、事前に確認することが重要です。
(3) 自由なスタイルで仕事ができる
レンタルサロンは、自分のペースで自由に仕事ができる点も大きなメリットです。従来のサロン勤務のように店の営業時間に縛られたり、決められたルールに従ったりする必要はありません。
勤務スタイル | メリット |
---|---|
フリータイム制 | 自分の好きな曜日・時間に働ける |
完全予約制 | プライベートの時間も確保しやすい |
業務委託 | ノルマがなく、自分のペースで働ける |
このように、レンタルサロンでは自分のライフスタイルに合わせて、柔軟な働き方を選択できます。副業として空いた時間を有効活用したり、独立を目指して自分のペースで顧客を増やしたりと、様々な働き方が可能です。
3. 東京でレンタルサロンを選ぶポイント
(1) 立地・アクセス
レンタルサロンを選ぶ上で、お客様が来店しやすいかどうかは重要な要素です。そのため、アクセスしやすい立地にあるレンタルサロンを選びましょう。
メリット | 注意点 | |
---|---|---|
主要駅から徒歩圏内 | 集客しやすい | 利用料が高い傾向がある |
ターゲット層の居住エリアに近い | ターゲット層が来店しやすくリピートにも繋がる | エリアによっては新規顧客を獲得しづらい |
具体的には、以下のような点を考慮してサロンを検討すると良いでしょう。
- 最寄り駅からサロンまでの距離は近いか?(10分以内が目安)
- ターゲット層がよく利用する主要駅・路線から近いか?
(例:30代会社員男性がターゲット→ 東京駅・新橋駅付近で探す) - 駅からサロンまでの道のりは分かりやすいか?
これらの点を踏まえ、お客様にとって最適な立地条件のレンタルサロンを選びましょう。
(2) 料金システム
レンタルサロンを利用するにあたって、料金システムは重要なポイントです。
料金システムは、大きく「時間貸し」と「日貸し」の2種類があります。
料金システム | 特徴 |
---|---|
時間貸し | 短時間の利用に最適。1時間単位で料金設定されていることが多い。 |
日貸し | 長時間の利用や、1日中サロンを使いたい場合に最適。 |
どちらの料金システムが適しているかは、提供するサービス内容や、お客様の来店頻度などを考慮して決めましょう。また、レンタルサロンによってはサロン内の機器や設備を「有料オプション」として別途費用が必要となる場合があります。事前に確認するようにしましょう。
(3) 設備・備品
レンタルサロンを選ぶ際には、設備や備品の充実度も重要なポイントです。備品が充実しているサロンを選べば、お客様に快適な空間とサービスを提供することができます。
事前に確認しておきたい設備・備品は以下の通りです。
必須級 | あると嬉しい |
---|---|
施術用のベッド・椅子 | タオルウォーマー |
鏡(姿見) | 空気清浄機 |
照明器具(調光可能) | 電気ケトル・給湯設備 |
エアコン | 液晶テレビ |
Wi-Fiネットワーク | Bluetoothスピーカー |
消毒用アルコール | アロマディフューザー |
施術内容やお客様へのサービス内容に応じて必要な設備・備品は異なります。事前にレンタルサロンに確認し、足りないものは自身で用意するようにしましょう。
(4) 広さ・雰囲気
レンタルサロンを選ぶ際には、広さと雰囲気は重要な要素です。開放的で雰囲気の良いサロンでサービスを提供すれば、顧客の満足度も上がりますし、何よりあなた自身が自信をもってサービスを提供できます。施術内容や顧客のニーズに合わせて、最適な空間を選びましょう。
要素 | 詳細 |
---|---|
サロン内の広さ | – 施術に必要なスペースを確保できているか – 顧客が圧迫感を感じない広さであるか |
内装デザイン | – ターゲット層に合った雰囲気のデザインであるか – 清潔感があり、居心地の良さを感じられるか |
例えば、リラクゼーション系の施術であれば、落ち着いた雰囲気の内装で、広々とした個室が好ましいでしょう。一方、複数人で利用するヨガ教室などでは、広々としたスペースが必要になります。レンタルサロンによって広さや雰囲気は大きく異なるため、事前にしっかりと確認することが大切です。写真や動画などで内装を確認したり、可能であれば内覧をして実際の雰囲気を掴んでおきましょう。
(5) その他
その他にも、レンタルサロンを選ぶ上では以下の様な点が重要となります。事前に確認しておきましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
キャンセルポリシー | 利用日の直前になるとキャンセル料が発生するサロンが多いです。キャンセル料の発生タイミングや金額を確認しましょう。 |
利用規約 | サロン利用に関するルールが定められています。禁止事項や注意事項をよく読み、トラブルのない利用を心がけましょう。 |
事前に確認しておくことで心にゆとりができ、利用当日は顧客の接客に集中することができます。必ず事前に確認するようにしましょう。
4. 東京でレンタルサロンを借りる際の流れ
実際にレンタルサロンを借りる流れを具体的に見ていきましょう。東京都内に限らずどこのレンタルサロンも共通ですので、参考にしてみてください。
ステップ | 内容 | 具体的な方法例 |
---|---|---|
① サロン探し | 自分の希望条件に合うサロンを探す | ・インターネットのポータルサイトで検索 ・SNSでアカウントを検索 |
② 事前見学(内覧) | 気になったサロンに問い合わせ、内覧を予約する | ・メールやLINEで連絡 ・希望日時や設備について確認 |
③ 予約手続き | 利用したい時間を予約する | ・空き状況を確認 ・利用規約の確認 |
④ 利用開始 | 予約した日時にサロンを利用する | ・入室方法を確認 ・サービス提供の準備 |
流れとしてはこの通りです。詳しくみていきましょう。
① サロン探し
いざレンタルサロンを探そうと思っても、どこで探せば良いか迷ってしまう方もいるかもしれません。ここでは、効率的にレンタルサロンを探す方法を2つご紹介します。
方法 | 特徴 |
---|---|
インターネットのポータルサイト | スペースマーケット・インスタベースといったポータルサイトが有名。多数のサロン情報を掲載しており、エリアや条件で絞り込み検索が可能 |
SNS | InstagramなどのSNSで「#レンタルサロン」「#レンタルスペース」などで検索。店内の写真や動画を掲載していることが多く、利用のイメージが湧きやすい。 |
インターネットのポータルサイトでは、エリアや広さ、設備などの条件を指定して検索できるため、効率的に希望に合うサロンを見つけることができます。一方、SNSでは、実際にサロンを利用した方の写真、動画、口コミを参考にできる点がメリットです。
どちらの方法も併用することで、より多くの情報を得ることができ、自分にぴったりのサロンを見つけることができるでしょう。
② 事前見学(内覧)
事前見学は必須ではありませんが、お客様をお迎えする前に事前にどんなサロンなのか、どんな設備があるのかを確認しておくと安心です。見学は無料でできるサロンが多いです。実際に見てみて、設備・機器の使い方を確認し、使い方が分からないものがあればオーナーに確認しておきましょう。
③ 予約手続き
使いたいレンタルサロンが見つかったら、サロンの利用予約をしましょう。
予約する時には以下を確認しましょう。
契約時に確認する主な項目
項目 | 内容 |
---|---|
利用時間 | 何時から何時まで利用できるのか |
利用料金 | 料金総額、支払い方法(銀行振込、クレジットカードなど) |
キャンセル料金 | キャンセルする場合の料金や、キャンセル期限 |
原状回復義務 | 利用後に設備を元の状態に戻す義務があるか、清掃費用は発生するか |
免責事項 | サロン側が責任を負わない範囲 |
その他の注意事項 | 騒音、ゴミ処理、備品の持ち込みなど、サロンごとに独自のルールが設定されている場合があります |
予約する時間としては、顧客をお迎えする準備時間として30分程度長めに予約をしておくのが良いでしょう。例えば、顧客へサービスを提供する時間が12:00〜14:00予定の場合、11:30から予約しておく、といったイメージです。
④ 利用開始
いよいよレンタルサロンの利用開始です。スムーズに営業できるように、事前に最終確認を行いましょう。
ポイントとしては「入室方法」の確認。スタッフ不在のレンタルサロンの場合は、サロン入口に暗証番号式の電子キーを設置している店舗が多いです。暗証番号はサロンのオーナーから事前に通達されるので、この暗証番号を忘れずに確認しておきましょう。
確認事項 | 内容 |
---|---|
入室方法の確認 | 入室に必要な暗証番号などを確認 |
設備の動作確認 | 照明、エアコン、wifiなどをチェック |
備品の在庫確認 | 必要な備品の数量が揃っているか |
レイアウトの確認 | イメージ通りにセッティングされているか |
消耗品の補充 | ティッシュ、消毒液などの不足がないか |
トラブル発生時の連絡先確認 | サロンオーナーの連絡先を確認する |
5. レンタルサロン利用時の注意点
せっかくサロンを借りてサービス提供ができても、サロン内でトラブルが起きてしまっては大変です。サロンを最後まで気持ちよく利用できるよう、以下の点に注意しておきましょう。
注意点 | 内容 |
---|---|
キャンセルポリシーの確認 | 当日や無断のキャンセルは違約金が発生する場合があります。予約の変更やキャンセルは速やかにサロンに連絡しましょう。 |
設備の破損 | 設備を破損させてしまった場合は、速やかにサロンに報告しましょう。故意または過失による破損は、修理費用を請求されることがあります。 |
近隣への配慮 | 大きな声で話したり、騒音を出したりすることは控えましょう。特に夜間は近隣住民の迷惑にならないよう注意が必要です。 |
清掃 | 利用後は、借りた時と同じ状態に戻しましょう。ゴミは持ち帰り、清掃も忘れずに行いましょう。 |
6. レンタルサロンで成功するためのヒント
レンタルサロンの利用方法はお分かりいただけたかと思います。ではここで、レンタルサロンを利用して事業を成功するためのヒントを紹介します。実際に当サロンで事業を成功させている方の考えを参考に書いているので、ぜひ参考にしてください。
① ターゲットを明確にする
レンタルサロンで事業を成功させるためには、誰にサービスを提供したいのか、「ターゲット」を明確にすることが重要です。ターゲットが定まれば、借りるべきサロンのデザイン・あなたが提供するサービス内容・集客方法などを具体的に決めることができます。
項目 | 具体的な内容 | 例 |
---|---|---|
年齢層 | 20代、30代、40代など | 20代後半~30代前半の女性 |
性別 | 女性、男性、どちらでも | 女性 |
職業 | 会社員、主婦、学生など | OL |
居住エリア | 東京都在住、特定の路線利用者など | 東京都港区在住 |
悩みやニーズ | 美肌になりたい、ダイエットしたい、リフレッシュしたいなど | ストレスを解消したい、自分へのご褒美 |
例えば、ターゲットを「30代~40代の働く女性」と設定した場合、仕事帰りに立ち寄りやすい駅近の立地を選び、落ち着いた雰囲気の内装にしたり、リラクゼーション効果の高いメニューを取り入れたりするといった工夫が考えられます。
このように、ターゲットを明確にすることでお客様に響くサービスを提供しやすくなり、結果として事業の成功へと繋がります。
② いくつかの集客方法を用意する
デジタルが浸透した現在では、さまざまな集客方法が考えられます。ホームページを作ったり、ポータルサイト(ホットペッパーなど)へのサービス掲載、SNSでのアカウント運用などなどです。
集客において大切なことは、「あなたの事業に合った集客方法を見つけること」です。
インターネットで集客方法を調べてみると、
・女性向けリラクゼーション = インスタグラム
・中高年向けのマッサージ = Facebook、ホームページ運用
といったように、「こんなサービスならこれ!」と、集客方法を決め打ちするような情報が多いです。しかし、その集客方法がベストなのかは、実際にやってみないとわかりません。
なので、集客を行う時には集客方法を1つに「決め打ち」せず、複数の集客方法を理解し、同時並行で運用していくようにしましょう。思わぬ集客ルートから、お客さんがあなたのサービスを見つけて来店してくれることもあるかもしれません。
③ サービス内容を差別化する
これもよく言われていることですが、新しくサービスを始めるのであれば、すでに事業展開している他のサービスとの差別化は重要です。
新規顧客が見ず知らずのあなたのサービスを利用するには、顧客があなたのサービスを「利用してみたい」と思い、アクションを起こす「理由」が必要です。既存のサービスではなく、あなたのサービスを利用することで得られるメリットは何なのか、どんな良い未来が待っているのか。これを顧客に「推測させる」のではなく「明確に示してあげる」のが大切です。
提供するサービスの中身を全て差別化する必要はありません。既存事業でも行われているサービス内容の中に、1つだけ「あなたならではのサービス」を、アクセントのように足してみましょう。
例えば、オイルマッサージのサービスを新たにはじめたいのであれば、他の店でもやっているようなマッサージのメニューをベースに、
・イギリス産の天然由来オイルだけを贅沢に使用
・リラックス効果を増幅させる“アロマティー”を無料提供
といったように、あなたならではのサービスを「1つ」追加してみましょう。
7. まとめ:あなたにピッタリのレンタルサロンを見つけよう!
いかがでしたでしょうか?レンタルサロンを借りる具体的な流れと、レンタルスペースを使って事業・サービスを成功させるためのヒントを紹介しました。レンタルサロンにはあなたの事業を成功に導くたくさんの魅力があります。
ぜひレンタルスペースを有効活用して、あなたのビジネスを成功させましょう!
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